黄金のハルパーの詳細
皆さんは、ギリシャ神話をご存知ですか??
ギリシア神話は、古代ギリシアより語り伝えられる伝承文化で、多くの神々が登場し、人間のように愛憎劇を繰り広げる物語である。ギリシャ神話とも言う。
古代ギリシア市民の教養であり、さらに古代地中海世界の共通知識でもあったが、現代では、世界的に広く知られており、特に、ギリシャの小学校では、ギリシャ人にとって欠かせない教養として、歴史教科の一つになっている。
ギリシア神話は、ローマ神話の体系化と発展を促進した。
プラトーン、古代ギリシアの哲学や思想、ヘレニズム時代の宗教や世界観、キリスト教神学の成立など、多方面に影響を与え、西欧の精神的な脊柱の一つとなった。
中世においても神話は伝承され続け、その後のルネサンス期、近世、近代の思想や芸術にとって、ギリシア神話はインスピレーションの源泉であった。
そんなギリシャ神話に登場する「ハルパー」という伝説の神器について紹介していきたいと思います!
黄金のハルパー
ハルパー ~メデューサの首を切り落とした名高い黄金の内刃剣ハルパー~
ハルパーは、古代ギリシアで使用されていた刀剣の一種。ハルペーと表記される場合もある。
刀身が鎌のように大きく湾曲した形状をしており、刃は内側にある。主な使用法は、湾曲した刃を引っ掛けて力任せに切り落とす。
大きく湾曲した内刃の剣です。
ハルパーは古代ギリシアで実際に使われていた湾曲した刀剣で、草刈鎌のような形状をした剣だったといわれます。
ハルパーの湾曲した形状から引っ掛けて切り落とすというように使われていたようです。
非常に鋭い刃を持っていたというハルパーは、神や巨人、怪物であってもハルパーで殺すことができたのだといわれています。
鍛冶神ヘーパイストスが鍛造したアダマントのハルパー(アダマスの鎌)は、クロノスによる天空神ウラヌスの去勢、巨人アルゴスの暗殺、英雄ペルセウスのメドゥーサ討伐などに使用された。
このハルパーは、たとえ相手が不死の神や怪物であっても効力を発揮したといわれている
ハルパーは以下のような神話の物語の中に登場しています。
ギリシア神話の主神ゼウスの妻ヘラに仕えていた神官の中に、イーオーという美しい神官がいました。イーオーを見初めたゼウスは自分のものにしますが、その現場をヘラに見つかりそうになります。これをごまかすため、ゼウスはイーオーを雌牛に変えてしまいました。
ですがヘラはすべてを見破りつつも、イーオーを雌牛として扱いゼウスから無理矢理貰い受けたのです。そしてヘラは巨人アルゴスにその見張りをさせたのでした。
巨人アルゴスは複数の目を持ち死角もなかったので、誰もイーオーに手を出すことができませんでした。
ですがイーオーを諦め切れなかったゼウスは、知恵者ヘルメスを頼ります。ヘルメスは葦笛を用いて巨人アルゴスを眠らせ、その首を黄金のハルパーで切り落としイーオーを取り戻したのでした。
黄金のハルパーは、その後ゼウスの子であるペルセウスが怪物メデューサを退治する際にヘルメスから黄金のハルパーを与えられています。
メデューサは髪の毛の一本一本が毒蛇、歯は猪、手は青銅で黄金の翼を持ち、その瞳に見つめられたものは石に変えられるという怪物でした。
かつて自らの美しさを女神アテナ以上であると言い触らした為、アテネの怒りを買いこの姿にされたのだといわれています。
ヘルメスはハルパーのほかに、鏡のように映る盾と姿を消してしまうハデスの兜、空飛ぶ羽の生えたサンダルをペルセウスに与えました。
ペルセウスはハルパーをはじめとするこれらの装備を使い、盾に写ったメデューサをハルパーを使いその首を切り落としたのでした。ペルセウスはハルパーを使いメデューサの首を切り落としましたが、ハルパーのような鋭い刃をもつ名刀でなければメデューサの首を切り落とせなかったといわれています。
メデューサの首をハルパーで切り落とした後、ペルセウスは岸壁に鎖で縛られたエチオピアの女王アンドロメダを見つけ、ハルパーでその鎖を断ち切りアンドロメダを助け出しました。
その後二人は結婚し、ペルシア王国の祖となりました。二人の子供の中には英雄として名を残したヘラクレスなどがいたのでした。
ハルパーは多くの神や英雄の手で使われたと伝えられています。
ペルセウスがハルパーを使った以前には、農耕神クロノスが天空神ウラヌスの性器を切り取る際にハルパーを使ったといわれている他、百目の巨人アルゴスを殺した際にもハルパーが使われたと伝われています。
また捕らえられたゼウスの足の腱を切り落としたのもハルパーだったともいわれているようです。