死海文書 前編

死海周辺で発見される最古の聖書写本「死海文書」
この死海文書には旧約聖書にはない予言が記述されているという。

今回は死海文書について、発見の経緯とその内容、旧約聖書には無い奇妙な予言などをご紹介する

死海文書とは何か?

死海文書とは、アラビア半島北西に位置する湖「死海(しかい)」の周辺から発見される古書の総称。旧約聖書など聖書に関連する記述が施されており、これまで発見された死海文書の数はなんと900を超える。
死海文書-いつ
これは死海文書が環境変化に乏しい洞窟内に保存されていたことが原因であると考えられている。
仮に死海文書が洞窟以外の場所に隠されていたとしたならば、2000年の時を超えて人類の目に触れることはほぼなかったと言えよう。

死海文書と洞窟の関係とは?

これまで発見された死海文書は基本的に死海周辺に位置する洞窟の中から発見されている。
死海周辺には100を超える洞窟が存在しているが、死海文書が発見された洞窟はその内の11洞のみ。
死海文書-洞窟
今から1950年ほど前の現地ではユダヤ人同士の激しい戦争が行われており、この戦いから死海文書を守るために安全な洞窟に隠されたのではないかと考えられている。

死海文書は誰によって書かれたのか?

死海文書が誰によって書かれたかについては諸説あるが、現在ではユダヤ教のグループ「エッセネ派」のメンバーが書いたとするのが一般的らしい。
エッセネ派はさらにいくつかのグループに分かれていたが、その中のクムラン教団という団体が死海文書を作成したのではないかといわれている。
死海文書-誰
死海文書に記述されている宗教観の多くはエッセネ派のものと酷似しており、当時の死海周辺にはエッセネ派のグループが存在したという記録が残っている。
また、クムラン教団に縁のあるヒルベト・クムラン遺跡には一切の古書が発見されていないにも関わらず、インクを入れていたとみられる壺も発見されている。
これらのことからクムラン教団が死海文書を作成し、洞窟に隠したのだと考えられるようになったという。

死海文書の解読が遅れた理由は?

死海文書は現在ではすでに存在しない古代ヘブライ語で記述されている。
また、比較的保存状態が良いとはいえ、2000年近く前の古書であるため箇所によっては損傷が激しく、肉眼での解析も困難を極めた。
死海文書-解読
しかし、赤外線を用いた特殊なカメラを使用することで少しずつ解析が進み
2009年にはそのほとんどが解読されるに至った。
死海文書は現在デジタル化して公開されているため、世界中の誰でも読むことが可能。
死海文書 閲覧ページ

気になる死海文書の内容は?

死海文書の主な内容はユダヤ教の聖書(旧約聖書)、聖書の外典と偽典、教団文書の3つ。
これにより死海文書はそれまで知られていた物よりも1000年近く時代を遡る「「最古の聖書写本」」であることが判明した。
死海文書-内容
また、後の世に伝わっている旧約聖書は死海文書の時代からほとんど編集されずに引き継がれていることもわかっている。
それにも関わらず死海文書には後世に伝わっていない謎の記述も存在しており、これがキリスト教の新たな真実を知る鍵になるのではないかと期待されている。

管理人:ニート神
からのひとこと 

SF系の記事書くと言っていたけど、こっち先に書くね
続きは今日中に更新します